ある愛の詩 [amazon]

幼いころ「迎えに来るから」という母の言葉を信じ、待ち続けたが母は来なかった。
人を信じることができなくなった女学生が、ある夏、友人の誘いで小笠原諸島へ旅行に行き、ひとりの男性と出会う。
まるでイルカと会話をしているかのように、海でたわむれる男性。
そして告白。「君のことが好きだ」
あまりにも純粋な言葉にとまどう女性。
やがて、東京に戻り、自分の夢を追いかけることが困難になったとき、ふと青年を思い出し、懐かしさのあまり島で世話になったお礼に、と青年を呼ぶ。
女性が悩んでいることを知り、青年はある決意をする・・・。
お互いを思いながらもすれ違う二人の物語。ある意味、正統派恋愛小説とでもいいましょうか。先日読んだ「忘れ雪」よりは好みかな。
今度はこの著者を追いかけることになりそう。