All You Needs Is Kill[amazon][bk1]

激戦区。相手は銃を持ち、しかも一撃で人間を殺傷できる力を持つ怪物。一方、人間はジャケットと呼ばれるパワードスーツを着て370キロの握力を持てるほどの力を手に入れるが、それでも対抗しきれない。そんな人と怪物の戦場。
ある日、主人公は初出陣を向かえ、死んだ。が、目が覚めたら死ぬ二日前だった。自分は確かに死んだはず・・・・・・
そして繰り返される一日は、記憶に残っているとおりに物事が進む。だがまたもや戦場で死に、そして二日前に戻り目覚める。
一日の出来事は、自分の行動を少し変えるだけで、若干異なる。だが、必ず最後にもたされる死。
ループ状態の中、生き残るための努力を続ける主人公。
158回目のループのとき、戦場の牝犬と呼ばれるUS特殊部隊の兵士が言う。
「おまえ、いま・・・・・・何周めなんだ?」


わかってくれる仲間がいることの安堵。共に戦うことのできる仲間の存在。
ループものの物語なんて結構ありふれた設定ではあるけれど、陳腐にならず引き込まれ一気読みした傑作。同著者の別シリーズとはまるで別もの(変な言い方)。今後どんな路線で行くのかわかりませんが、注目していこうと思います。

All You Needs Is Kill - 桜坂洋

なお、ループものの物語には、グリムウッドのリプレイ北村薫ターンなどの傑作もあるので、気になったらどうぞ。