幸福な食卓 【amazon】


幸福な食卓 - 瀬尾まいこ
「父さんは、今日で父さんを辞めようと思う」
そんなことを言い出した父。
家族を思いながらも、家から離れ一人で暮らす母。
どんな人と付き合っても三ヶ月と持たない優秀な兄。
受験を控え悩み事の多い"私"。
以前起こった事件から、少しずつずれた家族が繰り広げる、表題の「幸福な食卓」を含む四編からなる連作短編集。


軽快なテンポで読みやすい。その上、物語全体に感じさせる温かさ。
ちょっとした表現にニヤリとさせられ、ある場面では泣かせられる。
特に最後の最後。あれでぐっと来てしまいましたよ。
ほんとにすばらしい作品。
こういうの読むと家族っていいもんだなと思います。
以前に読んだ「図書館の神様」とあわせて僕の中での株は急上昇。
ハードカバー作家に昇格。
第26回吉川英治文学新人賞受賞作。