ヒドラ HYDRA 2

「傷口がこんなふうに、即座にふさがる人間はいない。それは医者でなくても、どんな人間が聞いても、異常でしょう?」
異常の存在を語り広める口は、塞がなくてはならない。
「異質なものを嗅ぎつけた人間がすることは、なにか知ってる?」
集う。排除する。その実在をたしかめ、根絶しようとする。
「いま、わたしが望んでいることは、なにかわかる?」
職員たちが、いままでで一番こわばった表情で、うっすらと微笑むウミの口元を追いかけた。

人と人あらざるもの。それぞれ生き残るための戦いの結末 → 感想