ムシウタ 00.夢の始まり

「わかった」
少年はゆっくりと、拳銃を持ち上げた。
「おれは絶対に諦めない。約束だ。だから、お前もいつか……」
引き金にかかった指に、力が込められるのがわかった。
「お前もいつか、自分の夢を思い出せよ」
「うん、約束」

詩歌と利菜が、虫憑きとなったときの出来事を描いたお話です。切ない……→ 感想