ああ、ゼータ文庫……

via Twitter / yuuichi

竹書房ゼータ文庫から刊行されていました《ウェイズ事件簿》シリーズの4巻の刊行について、サイトで告知しておりましたが、刊行はなくなりました。
すでに原稿は1年前に上がっておりましたが、ゼータ文庫自体の活動が休止しました。

http://fictory.txt-nifty.com/diary/2008/01/post_caed.html

思わず、やっぱり、という言葉が出てしまう。
いちせさんのところによると、全部で11作品が出版されていたらしい。そのうち10作品を読んでいたとは、自分でも驚きですが、せっかくなんで、ちらりと感想なんぞをまとめてみる。以下、出版順で。

ウェイズ事件簿シリーズ / 神代創

ウェイズ事件簿 暗き影は陽の下にウェイズ事件簿2 淡き幻は薄暮より (ゼータ文庫)ウェイズ事件簿3 深き闇の彼方へ
何でも屋を営むウェイズの元へ持ち寄られる事件を描いたお話で、世界観とかはオーソドックスなファンタジーものという感じ。一巻はうーんと思ったけど、2巻、3巻と続くにつれて、面白くなってました。キャラクタがとても魅力的。

ドラグネット・ミラージュ / きぬたさとし・賀東招二

ドラグネット・ミラージュ (竹書房ゼータ文庫)ドラグネット・ミラージュ2 10万ドルの恋人
妖精や魔物が存在する「あちら」側と、地球が交流するようになり、あちらの王国の準騎士ティラナが、こちらの警察に入って、ベテラン刑事とコンビを組んで事件を解決するシリーズ。一巻で「アメリカで放送された刑事ドラマのノベライズ」という嘘あとがきがあったんですが、思わず信じてしまうぐらい、エンタテインメントしてました。ゼータ文庫で一番面白いと思った。

お月様のためいき / かめのあゆみ

お月様のためいき
笑えて、真剣で、ちょっとえっちな、恋する乙女たちの物語が 7編収録されています。恋っていいなと思わせてくれる温かいストーリィがツボでした。少女小説系……よりは、ちょっと年齢層高いかもしれないけれど、個人的には大いにツボりました。有川浩の恋愛者とか好きな人ならイケルんじゃないかしらと言ってみる。オススメ。

青い髪のミコ / 為我井徹

青い髪のミコ
巫女姿をしているゲームのキャラクタがツクモガミになって憑いてきたというお話。それなんて(略)なお話で、無駄に展開早くて、いろいろ物足りなかった記憶がある。ちょっと、うーん、だったかな。

総統は女子高生 めざせ! 悪の一番星!! / 舞阪洸

総統は女子高生(1)めざせ!悪の一番星!!
金髪ハーフ巨乳の女子高生が、マッドサイエンティストの祖父のせいで、悪の組織の総統を目指す……お話のような気がしないでもないけど、ほとんどが表紙の女の子三人でのじゃれ合い(スカートのめくり合いやらキスやら)に終始してたような。百合部分が主で、ストーリィはおまけみたいな感じ。

影踏みシティ / あらいりゅうじ

影踏みシティ (竹書房ゼータ文庫)
廃工場で見つけたバイクで、孤独を抱えた少年とバイクの持ち主であるという少女の幽霊が、旅へ出るお話。どちらかといえば暗い男の子なんだけど、旅を通じていろいろなことに出会い、時に落ち込むこともあるんだけど、少女が優しく包み込んでくれて、この距離感がとても素敵。透明感あふれるボーイミーツガールでした。この人の雰囲気はかなり好きだったので、次の作品の予定が出たときにはすっごい嬉しかったんだけど、結局出ないまま、ゼータ文庫が……。

ヤクザガール・ミサイルハート / 元長征木

ヤクザガール・ミサイルハート (竹書房ゼータ文庫)
ちょっと現実とは違うパラレルワールドな広島を舞台に、ヤクザの鉄砲玉の少女とアメリカ人の少年のボーイミーツガールを描いたお話。子供らしい正義感を吹っ飛ばすような、ヤクザ同士の抗争がすごい。そんな中、鉄砲玉の女の子がどんどん可愛くなっていくところが魅力的。続編はどうなっちゃったんだろう……

帝立愚連隊 / 水城正太郎

帝立愚連隊
未読。

続編という意味では「ヤクザガール」が一番気になるかな。「ドラグネット・ミラージュ」も気になるけど、一応区切りついてるので。どこかから出てくれたりすると、嬉しいんだけど、そういうことってあるのかしら。