松殿理央

廃墟ホテルへようこそ。

「きゃろるさん。あなたは、さきほどのような不思議に慣れてらっしゃる。違いますか?」 えへ、と照れた声をあげる。 「わかっちゃった?」 「もちろん。ですからわざとお見せしたのです」 「ちいさいときから、みんなが見えないものが見えるの。妖精みたい…