篠原千絵

天は赤い河のほとり外伝 続 魔が時代の黎明

……買いかぶりだ。わたしにはそんな力はない。 剣や弓、兄上をお守りする武術ならいくらでも努力して身につけよう。 だけど、兄上を肩を並べる度量などわたしにはない…… ザナンザの成長物語完結!もうちょっと長いお話が読みたかったなー。→ 感想

天は赤い河のほとり 外伝 魔が時代の黎明

その方の手から杯が滑り落ち、亜麻色の髪を揺らして、ほっそりとした身体が草の上に崩れ落ちた。わたしは白昼夢を見るようにその光景を眺めていた。 距離にして数十歩。時間にしてまばたき数回分。それでもかたわらに膝をついたとき、すでにその方の輝くよう…