関口尚

プリズムの夏

ぼくと今井がよくいく小さな映画館。そこに彼女はいた。 愛想が悪くて、でもきれいな人で。 ぼくらは共に彼女を想っていたけれど、そのことは表に出さないようにしていた。 そんなとき、ネットでうつ病女性の日記を見つけた。 書いてあることが、映画館の女…