プリズムの夏

ぼくと今井がよくいく小さな映画館。そこに彼女はいた。
愛想が悪くて、でもきれいな人で。
ぼくらは共に彼女を想っていたけれど、そのことは表に出さないようにしていた。
そんなとき、ネットでうつ病女性の日記を見つけた。
書いてあることが、映画館の女性とだぶる。
まさか、彼女なのか・・・・・・?


日記に書かれている内容に、一喜一憂しつつ、真実を確かめることができない。
高校のころ特有の潔癖と妄想。
自分とは異なるためイライラするんですが、いうのはこういうものかもしれない
最後はストンと落としてくれました。なかなかいい感じではある。
第15回小説すばる新人賞受賞作。


プリズムの夏 - 関口尚