熱帯魚 [amazon]

子連れの美女と同棲している大輔。1日中熱帯魚を見てすごす義理の弟も一緒に住んでいる。
その生活を描いた「熱帯魚」
寝たきりの祖父の面倒を見て自分だけが不幸なんだと思い、同棲している女性に当たってしまう。
だが、彼女にも苦労はあったということに気づく「グリンピース」
なんとなく仕事に嫌気が差し、1週間ほど海の家で働くことにした男。
そこの宿の女主人に惹かれて・・・という「突風」
そんな三つの短編からなる短編集。


どれもこれも痛い感じの恋物語。著者の文体がまた突き刺す感じで、ざっくりくる。
個人的には登場人物の主人公には感情移入できないけど、惹かれるものがある。
自分に無いものだからだろうか。
短いけれど時間をかけて読みたい、そんな作品。


熱帯魚 - 吉田修一