ゆらゆらと揺れる海の彼方 4

ゆらゆらと揺れる海の彼方 4 - 近藤信義
アールガウの攻勢をかろうじて退けたローデウェイクは独立する。
アールガウはそれを許したわけではないが、諸事情によりいったん停戦する。
そして訪れたつかの間の平和。
そこで持ち上がった話は、現国主ラシードの"結婚"話。
国主である以上、結婚が自分の意思ではなく、政略を考慮した上で決
められることはいたし方の無いこと。だが、自身の母親が妾として苦
労したことを考えると、それでいいのかと思わなくもない。
そんなとき、友好関係を維持していたバストーニュから破格の縁談話
が舞い込んできて・・・・・・。


相変わらず分厚い本ですが、ちょこちょことサイドストーリィが出て
くるので、飽きることなく一気に読める。これでもうちょっとラシード
やシグルドのすごさ - 天才的な手腕やカリスマ - が伝わってくるよう
な出来事、展開が出てくるようになれば傑作になれるんですが。
とはいえ、今回は戦闘シーンが無く、結婚話に終始していたため、いつ
もと違う展開。もう一人の主役ジェラはほとんど出てこないせいか(?)、
物語が平和に進んだ気がする。
前作が出てから時間が結構たっていたので思い出しながら読んでいたせいか
なかなか物語に入れなかったのが残念。ってこれは物語のせいじゃないな。
ラストで一波乱あり、続きが気になるシリーズ第四弾。


次作の感想: ゆらゆらと揺れる海の彼方 5