パレード【amazon】

怠惰な大学生活を送る良介。
俳優の彼からの連絡を待ち続ける琴美。
二日酔いじゃない日はない未来。
男娼のサトル。
家主の直輝。
そんな五人の共同生活をそれぞれの視点から描いた物語。


そこで表現される生活は圧倒的なまでにリアル。
ドライな繋がりなのに、妙に人間的な関係が微笑ましくもあり、恐ろしくもある。
著者独特の比喩表現に笑いがとまらなかった。これをセンスと言わずしてなんと言おう。
先日読んだパークライフも傑作だと思いましたが、こちらもとんでもない傑作。
ハードカバー作家に格上げ決定な第15回山本周五郎賞受賞作。


パレード - 吉田修一