七姫物語 第三章 姫影交差

旧四宮ツヅミを手に入れた七宮カセン。
それを許さぬ旧四宮と同盟を組んでいた三宮ナツメ。
共に平和を望みながら、民を思いながら、刃を握る。
だが、ツヅミはそれを許さなかった・・・。


前作までが七宮の空澄姫物語だとすれば、今作からいよいよ七姫物語が始まったというところか。空澄姫からの視点だけではなく、様々な視点から語られる物語。
一宮がニ宮が、そして四宮、五宮がそれぞれの思惑を胸に秘める。
七宮ファンとしては残念でもあり、これからの展開にワクワクする。


それにしても覇権を得ようと戦う各宮の物語なのに、血なまぐさい話になってもおかしくないのに、全体に広がる透き通るまでの雰囲気はどうだろう。
これは貴重としか言いようがない、得がたいものだと思う。
遅筆であることを著者自身嘆いているようだけれど、決して慌てず、このまま物語を語って欲しい。
いつまでも待っているから。


七姫物語 第三章 姫影交差


前作の感想: 七姫物語 第二章 世界のかたち