東京湾景

東京湾景 - 吉田修一
東京湾の埠頭で働く亮介。
高校卒業と同時に同棲した女性とは 1年ともたなかった。
そんな 25 の誕生日の日、出会い系でメールで知り合った女性、涼子と出会う。
体は合うものの、心は合わない。でもなぜか離れられない。
そんな時、亮介の過去を知った涼子は・・・


メールで知り合ったということで、相手を完全に信用し切れないふたり。
燃え上がるごとに、クールになってしまう態度は誰もが心当たりあるのではないだろうか。
ああ、しかしもったいない。この著者ならもっと深く突っ込めるだろうに。
短いストーリィであることがほんとにもったいない。
「パレード(->感想)」ほどの衝撃は無いものの、じっくり読ませてくれる。
ふたりの葛藤が、表現された風景が心に残る物語。