ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件

エラリー・クイーンが来日した1977年。
日本では連続誘拐殺人事件が勃発していた。
ひょんなことから事件にかかわったクイーンはその事件を執筆したが、
その作品が発表されることはなかった。
その作品、「The Japanese Nickel Mystery」と題された未発表の作品を
北村薫が訳したエラリー・クイーンの物語。


という前提のもとで語られるエラリー・クイーンもののパロディ。
パロディといっても北村薫が語る以上、ちゃちいものになるわけがない。
要所要所で語られるエラリー論はさすがだなと思わされる。
クイーン作品はまだ半分ぐらいしか読んでない僕ですが、それでも国名
シリーズは読破しているので、エラリー論は非常に興味深く読ませてい
ただきました。
むろん、物語の骨格となる連続誘拐殺人事件もね。
おもわずニヤニヤしてしまう作品。