事件は上が起こしてくれる

週明けの仕事は思ったより大変じゃなかった。
ただ、最後にどっと疲れさせてくれましたよ。
そりゃね、それができるのはわかってましたよ。
じゃあ、僕らがなぜそうしなかったかと言えば、危険だから。
虎か猫かわかりませんが、そこに何かがいるのなら、尾を踏むようなことはしたくない。
だからこそ、やや遠回りでもしっかりした道を通ってきたわけです。


ところが現場を知らない人たちが「ここを通ればいいじゃん」なんて……。
これで「はい、そうですか」といって踏んだ尾が虎だったらどうするんですか?
どうせ僕らが責任を持つんでしょう?
「踏まないようにすればいいじゃん」って簡単に言いますけどね。
それができるぐらいなら、苦労しないよ。
悪貨が良貨を駆逐する、ってのはいくらなんでもやりたくないってのに……。
この不利な状況でどう折り合いをつけるか。これからが大変だ。


いつだって苦労するのは現場です。
いつだって気楽なのは数字だけしか見てない者たちです。