平井骸惚此中ニ有リ

時は大正十二年。
雑誌に掲載された探偵小説にほれ込み、著者の平井骸惚に弟子入りを希望する河上太一。
難色を示されたものの、婦人の助け舟で居候までは許された太一。
そんなとき、骸惚がお世話になったという池谷が亡くなる。
自殺であると発表されたものの、不可解な現場。
「自殺じゃないね」そういうものの真相を明らかにしようとしない骸惚。
「犯罪者は裁かれるべき」と意見を分かつ太一。
そして太一は、平井家の長女、涼嬢と共に事件の謎を追い始めた……。


講談調というべき文章。ちょっと癖があるものの、慣れればリズム良く読める。
それほど強くないので、気にならないレベルだと思う。
設定も謎もそして恋愛も、非常にコンパクトにまとめられた良作。
第 3 回富士見ヤングミステリー大賞大賞受賞作。
続きも読んでいこうっと。


平井骸惚此中ニ有リ - 田代裕彦


次作の感想: 平井骸惚此中ニ有リ 其貮