隣のドッペルさん 〜瞳の中の妖精〜

ひとりの女子高生が学校の屋上から飛び降りた。
幸いなことに重傷で済んだものの、それ以後も不審な行動をする人たちが続出する。


引き止めた友人を振り切って赤信号を渡りバイクに轢かれた者。
暗闇で何者かと戦うかのごとくひとりでナイフを振り回す者。


連続する自殺未遂。連続する殺人未遂。
彼らに共通することがひとつだけあった。
それは『鳥のような鳴き声を聞いた』と言うことだった……。


心が壊れていく者たち。予兆はあった。操るものはきっかけを与えたに過ぎない。
徐々に狭められていく包囲網。
大切なものがいつしか足を引っ張ることになる。
同時に守るべきものがあるからこそ戦える。
二律背反がいい具合になってましたよ。
惜しむらくは最終章がちょっとそっけないというか、説明文章すぎというか、
スーパーウーマンというか、う〜ん。
それと、個人的見解としては、もうちょっと回りの人たちを巻き込んだほうが面白くなりそう。
なんて思ったけど、ラストがああなるということは、次作あたりに何か起きるかもしれない。
これはちょっと期待できそう。


前作よりもさらにサスペンス度が増した学園ホラーバトル第二巻。


隣のドッペルさん―瞳の中の妖精 - 砂浦 俊一


前作の感想: 隣のドッペルさん