2006-08-11 十三番目のアリス book 伏見つかさ 「私……やっぱり……」 ―あぁ、覚えている。この感覚は、三年前と同じものだ。 ずっと逃げていた答えを出せと、機械仕掛けの心臓が嘲り笑っているような。 「……人間じゃ、ないみたいです……」 アリスはやおら天を見上げ、雲一つない蒼天に向かって、泣きそうな声で呟く。 雨なんて降っていないのに、煌く雫が一筋、少女の頬を伝っていった。 良くも悪くもオーソドックス → 感想