図書館内乱

「嘘よ、ごめん。あんたはそうだねとか言わなくていいわ、こんなこと。ちょっと意地悪言ってみたかっただけよ」
柴崎らしくないウェットさに却ってとまどう。
「あんた純粋すぎてたまにいじめたくなるのよ。でももしそれであんたが物分りのいい顔したら、あたしはきっとがっかりすんのよ。他のみんなも」
そうだねと言うなと言うので、郁は考え考え口を開いた。
「図書隊設立までに何があったとしても、あたしは今の稲嶺司令を尊敬する。どんな密約があったとしても、そこで勉強した教官の意思が貶められることにはならないと思うし、図書隊がどんなことになったとしても
― 汚名を着てまで守りたいものがあるから、図書隊員は隊と一緒に泥を被るんだと思う」

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