スロウハイツの神様 (上)

「なんて名前にするの?」
「名前?なんの?」
「このアパートの。環のことだから、おしゃれな名前にするんだろうなって思って」
「ああ」
彼女が考えていたのは、ほんの数秒だった。
「『スロウハイツ』」
「スロウ?スロウってゆっくりのスロウ?」
「そうだよ。スローライフのスロウ。ゆっくりと、丁寧に、のんびりと、のスロウだよ。慌しく生きていると、家にはそういうのを求めたくなるものなの」

すばらしき青春物語です。現在下巻突入中。→ 感想