魔法の庭 3 地上の曲

「妾はそなたになんの保証もできぬ。妾はこの国を滅ぼすやもしれぬ、いや、きっとそうなろう。そのとき、そなたに後悔をさせとうない」
「私は信じます」
「なにを信じるというのじゃ。信じられるものなぞ、なにもない」
「姫様を」
「妾は信ずるにたる者ではあらぬ」
話はここまでとばかりに踵を返して歩き始めたイザモルドの背を、若者の声が叩いた。
「では、姫様を信ずる自分を信じます。姫様の薔薇を信じます。この庭を信じます。私は、……私の名は、ハルンラッド」
おどろいて振り返ると、ハルンラッドと名乗った若者は、頭を上げて、まっすぐに彼女を見つめていた。
「姫様は、私を信じてくださいますか」

妹尾さん大好きでよかったと心から思います。あー、もう最高!→ 感想