ぷいぷい! 5

「やっぱり、男子の気持ちは男子の意見を聞くのが参考になるわね。庶民が来てくれて、ほんとによかった。毒呂さんの力になってくれて……ありがと、ね」
シエラがそんなふうにすなおな態度を取ることは珍しくて、陣は、胸がドキッとした。
(な、何だ、こいつにしてはえらく素直じゃないか。自分のことだと頭なんか一ミリも下げないくせに、友達のことだと頭も下げるのか。こいつほんと、けっこう友達思いのいいとこあるんだよなあ)
感心して、陣はじーっとシエラを見つめた。その視線に、シエラもドキッとする。
(なっ何よ、人のことジロジロ見て。夜の波止場で二人っきりで見つめあってるなんて、恋人どうしみたいじゃないのよっ、冗談じゃないわ!目をそらしなさいよ!)

この二人のやり取りは、個人的ツボです。楽しいなあ → 感想