2007-07-25 ライタークロイス book 川口士 「何が気に入らない?イシュトーが、バラム家に対する債権者であるがゆえか?」 「それもありますが」 まず肯定し、 「眼。言葉。態度」 律儀に、そして嫌味に、イングリドは列挙する。 「率直に申し上げれば、あなたからの好意は銅貨の一枚であれ、お受けできかねます」 「よい度胸だな。― カイン、私はたったいま、終生こいつを嫌いぬくと決めたぞ」 友情ものとしてほんと素晴らしいだけに、ちょっとだけ物足りなさがあるのが、なんとも惜しい。→ 感想