理由あって冬に出る

「そうすると、これ送った犯人は柳瀬さんのアドレス知ってたんですね。……柳瀬さん、主にどのへんの人までアドレス教えてます?」
「ええと」柳瀬さんは視線を宙に遊ばせる。
「部活でしょ。クラスの女子は全員だし、男子も全員か。あと元一年七組でしょ、合唱と軽音でしょ、ひかると瑞穂に、大沢軍団に、中学のやつらに、おかあさんの」
「いえ、もういいです」
ダダモレだ。まったく絞れなかった。
「わりと、オープンですね」
「それなのに!」柳瀬さんは僕を見つめる。「おかしいよ私たち。お互いのアドレスも知らないなんて」

これは素敵な学園ものですね。(恐らく表紙のメガネっ子である)柳瀬さんが最高すぐる。→ 感想