葉桜が来た夏(5) オラトリオ

「なんてよりにもよって俺なんだ。他にもまともな人間はいっぱいいるだろう。俺なんかにつきあうから、こんな夜中に海の上を走り回ることになる」
「知らないわよ」
葉桜は拗ねたように言った。
「自分でもひどい選択だと思う。でもしょうがないでしょ、あなたのことを……その……隙になってしまったんだから」

今にも始まろうとする戦争を止めるための奮闘劇。運の良さがだいぶあったけど、人を動かす思いがあったからこそ、だよなあ。この世界の政治家たちは格好いい。異種族間の恋は時に重くなることもあるけれど、想い合う気持ちは変わらなくて。告白劇後の葉桜の絶好調っぷりが楽しかった。このシリーズはもうちょっと読みたかったなー。→ 感想