僕の夏休み(8月7日/後半)

前半からの続き。
さて、寝台列車である。
東京駅から上野なんて、電車で10分もかからないからと余裕をかましてたら、とてもギリギリになってしまったのは余談。
いや、ちょうど仕事が終わって帰宅し始めた人たちとかち合って、移動に時間かかるわ、電車が混雑して遅れるわでな……しかも、北斗星が何番線から出発するか知らなかったので、あわわあわわしてた。
駅弁も買わないと!と、目についたところで買ったら、もうちょっと先に行けば安くてもっと良さそうなものが……というのは、さらなる余談である。
いいんです。間に合って、ちゃんと乗れたんだから。

北斗星では、デュエットという個室の部屋。まずは、飲もうじゃないかと買い込んだビールとおつまみを広げて乾杯。窓の外を見ると、普通に通勤帰りの人がいて、ちょっと気まずく思わなくもない。

ご飯を食べる前に、ちょっと車内を見て回ろうかということで(外で子供たちが探検してる声が聞こえて気になったともいう)、廊下へ出て歩いていく。ロビーにたどり着くとすでに先客がいました。
女性二人組、男性二人組、そして宿題をやってる男の子。ソファーには、あと三人ぐらい、窓際の席には、あと二人座れるかなというスペースだったので、ちょっとふたりでお邪魔してきました。テレビは、DVDの映画が流れていたけれど、結局何だったかわからなかったなあ。
女性二人組は、ご飯を食べながら、仕事道具を広げて、話しながら作業をして、男性二人は、はやくも出来上がってる感じで、お酒を飲んでいました。なんとなく話してたら、ハイボールやおつまみをご馳走になってしまいましたよ。
男性陣は、北斗星に乗るのは初めてといってましたが、とても準備万端で、クーラーボックスふたつ持ち込んで、そこには氷やらお酒やらがたっぷり……
赤の他人ではありますが、なんとなく話に絡み、なんとなく飲んで、人が通るたびに声をかけて、車内販売が通りかかったら、お土産ネタで盛り上がってと、気づいたら1時間半ぐらいいたかな。知らない人と話して盛り上がるとか、そういう経験はほとんどないんですが、楽しかった。この時点で、まだ21時ちょっとすぎ。
そういえば、駅弁を勝ったのにまだ食べてないじゃないかということで、いったん部屋に戻って、お弁当を食べる。ま、こういうところで食べるお弁当は、何だって美味しいですよ。
お酒が入ってお腹がいっぱいになったら、そりゃ横になりたくなるわけで、寝台列車ってことは、そこにはベッドがあるわけだから、ごろんとして……
眠れないのがでるたさんです。
いやあ、予想はしていたけれど、列車の音と揺れは、こんなにも眠りを妨げるものなのかと、いっそ感心しましたよ。もうちょっと眠れるかなと思ったんですが、結局眠れぬまま、朝を迎えました。
ちなみに彼女は、ぐっすりだったそうです。知ってるよちくしょう。いいですね。

北斗星の終点は札幌ですが、僕らは途中の函館で降りることにしていました。函館着は、午前6時35分ということで、はたして起きられるかなと出発前は心配をしていましたが、ご無用でございました。起きられる心配よりも、眠る心配をすべきだった。

函館では、牽引機関車を切り替えるということで、8分ほど停車していました。その間、列の先頭に向かって写真を撮りに行く人たちが、たくさん。札幌まで乗っていく人たちの猛ダッシュがすごかった。

そんな夏休み一日目からのお話。