でるたさんが読んだなろう小説(2014年4月)

ツイートしたやつをまとめただけですが、そろそろこんなに読んでる場合じゃないと思いました。まず、積んでる本を!読もうよ!
いやでも、最近書籍化されたネット小説を読むようになってきたので、まだ戻れるはず……

春と秋〜大神来国の少女

村長の横暴を訴えようとして死にそこなった娘と、娘を拾って「ぶっとばし方」を教えた男の話。
娘が格好良い!言うなれば、「暁のヨナ」的な格好よさ。弱かった彼女が、教えを忠実に守り、次第に強くなって、それは武のみならず、心に芯が出来ていくのがみえて、たまらない。
ちょいワルな男が、真っ直ぐな姿勢の娘には、悪い笑みを浮かべつつも、真摯に指導していき、彼女の成長を見守っていく視線も良かった。

南の海を愛する姉妹の四重奏

次期侯爵となるため厳しく育てられた姉と、気ままに育てられた妹が、父の代理で初めて王都へ向かうところから始まる話。
はじめて都へ向かうワクワク感から、悪い王子に目をつけられてしまうというハラハラに変わっていくと、もう!
権力には逆らえないけれども、そんな中でも出来ることがあると、家のため、家族のために、屈辱に耐えて前を向く姉妹の成長と、そんな姉妹に惹かれる男たちの姿がいい。それにしてもあんなゲスい男を応援したくなるとは。

義妹が勇者になりました

姉妹で異世界に召喚されたので、義妹に勇者を押しつけた、というお話。
完璧超人な妹なら勇者になれるだろうと押しつけたおねーちゃんが、気ままに動いてたら、伝説の魔導書を手に入れちゃって、俺TUEEになっちゃう楽しさ。
でも自分のためじゃなく、妹に危険が及ばぬよう、こっそりと問題を片づけてあげるあたりが、おねーちゃんですね。人間関係の把握やら何やら、ちょっと出来過ぎなおねーちゃんですが、姉妹仲が大変かわいく描かれててニヤニヤする。

薬の罠に気をつけて

惚れ薬を盛られた王弟が、引っ込み思案な貴族のお嬢様に言い寄って、というお話。
一時的なことだからと、恋人のふりをしつつ距離を置いていたお嬢様が、次第に気持ちを抑えられなくなってくるあたりが、大変良い少女もの。
一方の王弟は、真剣にお嬢様に言い寄りつつ、効果があるかわからない惚れ薬の効果を存分に利用するあたり、悪い男だよね……。いや、いい話なんだけど、王弟にもっとしたものが残って良いです。好きよ、こういう男。

目指す地位は縁の下

異世界トリップしたら、貴族の令嬢の身代わりとして、後宮入りすることになってしまったという女の子の話。
寵愛を得るよりも、ギスギスしてた側室たちの間を取り持って、後宮の雰囲気を良くしようと、頑張れば頑張るほど、皇帝の寵愛が向くと言うすれ違い(?)にニヤニヤする。
まっすぐ過ぎて、時に現実に目を背けることもあるけれど、傷ついては慕う人たちの支えがあることに気づき、また前を向くという少女の姿が素敵。怖いと評判の皇帝がデレたときが、非常に破壊力あった。

乙女ゲーなのに恋したら死ぬとか、つらたんです

惚れっぽい女の子が、恋をしたら死ぬという乙女ゲームの主人公になって、クリアするまで抜けられないという話。
イケメンに声を掛けられただけで死んじゃうレベルの女の子とか、どんだけ!って思うけど、だんだん笑いが止まらなくなる。
何度も挑戦する女の子のタフさに笑い、死ぬきっかけをつくったイケメンたちが葬儀シーン(乙女ゲーです)がまたひどすぎて楽しい。いつ死ぬか、今回は生き延びるのかと言う、ハラハラサスペンス(?)具合もやばい。外読厳禁!!
「――死に続けますよ、勝てるまで」

リビティウム皇国のブタクサ姫

醜くデブい「ブタクサ」と嘲笑された姫に転生したお話。
いろいろあって魔女の弟子になり、ビシバシ鍛えらていくうちに、いろんな交流が生まれ、痩せたら美人になったので、男の子たちがアプローチしてるんだけど、まったく気づかないと言うお約束にニマニマ。
ヒロインは素性を隠しつつ、逆にヒロインの周りにいる国の重要人物たちも素性を隠してるというお互いの隠しあい状況も楽しかったりする。愛されてるよなあ。遠回りな愛情を見せる口の悪い師匠大好き。ほのぼのします。

ありふれた職業で世界最強

クラスみんなで異世界トリップしたら、みんなチートなのに自分だけ平民レベルというお話。
最弱とのけものにされ、さらには洞窟でたった一人置いてかれて……からの最強譚。暗黒面に落ち、人間不信から敵に容赦な鬼畜さをみせて、これがまたひどい。
でも、そんなとき出会った人達によって、ちょっとずつ変わっていくのがいい。ある程度話が進むと、気持ちいい俺TUEEをみせてくれて痛快です。始めに分断されたクラスの人達との絡みがどうなっていくのか、すっごい気になる。

異世界出戻り奮闘記

異世界で巫女を務め、護衛騎士に失恋して戻ってきた少女が、再び異世界にトリップするお話。
好きな人に会いたい/合わせる顔がないとかのすれ違いにモダモダする。でもピンチのとき助けてくれるのは彼で……どうなるんでしょうね!

さようなら竜生 こんにちは人生

生きることに飽き、勇者に討たれて死んだ最古の竜が、人間に転生したことに気づいて、というお話。
これまでと違う不便な体が逆に新鮮で、生きる活力を得たという主人公の、若いのに老成している感じが妙にユーモラス。
実は竜の力が残っているので、辺境の村に妖魔などがやってきたら、こっそりと俺TUEEする様にニヤリ。ラミアやら竜族の女性などに好意を寄せられてるけど、子や孫を見るような視線になってるのがいい感じ。

召使いじゃありません!

ぼっち女子大生が、ひょんなことからイケメンな男に目をつけられて、あれこれ世話をするお話。
なまじ真面目なだけに、頼まれたことは、文句を言いつつ(でも口には出せず)こなしてしまうのが面白い。節約術にくすくす。おばちゃんっぽいと言うとアレだけど、ちょっとずれた感じが素朴で可愛いんだよなあ。男女の関係はまるで感じなかったのに、別の男が近づくと、イケメンが拗ねていくから、ニヤッとなる。今いいところで止まってるので続きを早く!

眼鏡とあまのじゃく

このじれったさが、もう!!
クラスでも目立つ可愛い女の子と目立たない男の子という接点のない二人が、塾の帰りが一緒になるところから、週一の接点が生まれて……かーらーの、ちょっとずつの距離感がたまらない。塾帰りだけ会話をして、学校では何もない、というのがね。
住む世界が違うからと距離をおき、でも気になってふと目が追いかけてしまうという思いのすれ違いが、たまらなくもどかしかった。不器用なふたりの距離感が素敵。

星持ちと弁当屋

魔力を持たない「星なし」の少女が営む弁当屋に、超エリート「星持ち」がやってきて、胃袋をつかんじゃうお話。
身分違いの恋的なものがありつつ、彼女にも実は……なものがあったりするんですが、思いや美しいものに対する「幸せ」が伝わってきて、最後はうふふってなる。
もうちょっと山あり谷ありだったらなーと思うけど、さらっと読めて良かった。

甘く優しい世界で生きるには

転生先は、グレたエリート侯爵家の後継ぎ。これからは真面目に生きようと、馬鹿息子を返上して正道を歩いていく少年のお話。
基本的にとんとん拍子ではあるけれど、マイナス地点からのスタートと言うことで、チート能力をつかっても挽回の道のりは重く感じる。なまじ真面目だから尚更なんだろうなあ。悩みつつ、再び昔の友と交流して、ちょっとずつ受け入れられていくのは、真っ直ぐで気持ちがいい。

勇者様のお師匠様

憧れの騎士を目指す少年の真っ直ぐさが素敵。そんな少年に救われて勇者となった少女が、少年を引き立て、やがて少年の本当の実力に気づいていく人たちが出てきてと、味方が増えていく展開がいい。この二人がきっかけで貴族の価値観が変わっていくのもいいなあ。
腐った姑息な貴族が痛い目にあっていくのもいいけど、やっぱり少年少女の距離感が一番だよね。幼いころは友達という関係だけだったけど、成長してからは……ふふふってかんじですね。どうなっていくのか楽しみです。

50% & 50%

ボンボンな主人公が、家を飛び出してマンションを借りたら、幼馴染のメイドがお目付役として住み込んで、というお話。
クールなメイドと朴念仁な男子高校生という組み合わせは、初めこそ普通にコミカルだったけどし、意識しちゃうドギマギが入り始めると、一気に楽しくなる。
メイドさんの嫉妬が可愛く、なかったことにしようという言い訳が増えてくると、ニヤニヤが止まらなくなる。

しにこん〜死と婚活の巫女は理想の勇者とゴールインしたい〜

民に絶賛不人気な死の神に仕える巫女が、結婚を目的として勇者を選び、各地を旅する珍道中物語。笑いが止まらない!
内面では結婚に向けて、妄想しまくり、勇者へのアプローチを考えに考えているんだけど、外面はあくまで清楚でちょっぴりお茶目という策略は、欲望だらけなはずなのに、結果として信仰を集めることになると言う展開が楽しくて楽しくて。欲望がダイレクトに伝わってきちゃう神様が、ひとり苦悩する姿がまた楽しく、真面目な勇者が、次第に籠絡されていくところも、にやにやポイント。
ちなみに、彼女はつつましい胸がコンプレックスなんですが、他の巫女たちに対する胸の表現がすっごい面白いです。擬音の使い方がぱない。

わたし、時々にゃんこ。

事故でネコミミ女子になった女子校生と、彼女の秘密に気づいたちょっと不良な男の子の物語。たいっっっへん、かわいいですね!
ネコと意思疎通ができるようになっちゃう云々もいいけど、外見のせいで怖がられつつも、懸命に彼女の気を惹こうとする男の子の頑張りが良いのです。なかなか届かない思いがまたいいのです。
友人の示唆にも気づかないけれど、そんな女の子が自覚して、不安になりながら、えいやと踏み込むところがよかった。

5月はこんなことがないようにしたいです(真顔)