蒼山サグ

ロウきゅーぶ!(7)

「でも、そのことはもう謝らない。智花と同じチームで、あいつに、須賀たちのチームに勝ちたいって気持ちの方が大きいから。ただお願いする。……頑張ろう智花。いっしょに間違いながら、迷ったりしながら。それでもいっしょに、上手くなろう。強くなろう」 昴…

ロウきゅーぶ!(6)

「む、無理だったら、本当に良いんですけどっ。で、出来れば、わ、私と」 「智花と?」 「………………花火。打ち上げ花火を一緒に見て………くださいっ」 バスケなしとかありえない……。きゃっきゃうふふは可愛いけど、でも、僕はこのシリーズにそんなものは求めてい…

ロウきゅーぶ!(5)

……ああ、そうか。ようやくはっきりわかった。 いつか、竹中に向けてひなたちゃんが語っていた言葉。 ―いっしょが、いいから。 今もきっと、彼女の小さな体を突き動かしているのは、ただその願いだけなのだ。 真帆の別荘で合宿のお話。地味でつらい練習ばかり…

ロウきゅーぶ!(4)

「先生。私たちなら、やります。……試合、したいですっ」 「…………貴方たちまでがそう言うなら、仕方がありません。ただし一つ、条件があります。硯谷のレギュラーチームとして、慧心学園の素人さんたちに、全力で現実というものを教えて差し上げなさい」 バス…

ロウきゅーぶ!(3)

「……そう、じゃあ、キミたち。……昴を賭けて、私とバスケで勝負できる?」 昴を賭けての幼馴染VS慧心。後半に入ってからのバスケ展開はやっぱりいいな。個々の力ではなく、みんなで戦う結束力もそうだけど、ヒール役を演じながら、少女達の足りないところを指…

ロウきゅーぶ!(2)

「練習の時気づかなかった?合宿、あんたが計画したことになってるから」 「ふざけんなよっ!?」 「にゅふふ、断れないよねー。一度誘っておいてドタキャンしたら、あの子たちどんだけがっかりするかなー。お昼に合宿するぞーって伝えたとき、みんなそりゃ…

ロウきゅーぶ!

なんて高い、なんて柔らかい、なんて美しいシュートだ。 そう感じたのは、きっと俺がこの子と同じ、智花と同じバスケ偏愛者だからだろう。 だけどとにかく、智花のシュートには、この世の全ての美が内包されているかのような気さえした。それ程までに、強く…