J・さいろー

絶対女王にゃー様(2)

「だって兄様が変態なら、自分にも同じ遺伝子が組み込まれてるってことじゃないですか。これをビジネス用語でウィン・ウィンって言うんです。テレビでやってました」 「共倒れじゃないか、もう行く」 「あ、ひどいです。乙女の告白をないがしろにするなんて…

絶対女王にゃー様

「私でもできる?」 「できると思ったから誘ってる」 わずかな沈黙。 「ならやってみる。けど、ひとつだけ……」 「なに?」 「手……つないでくれたら」 エロさよりも、幼馴染みやクラスメイトとの青春模様がステキだった。でも、微妙に中途半端なところで終わ…

月光のカルネヴァーレ 白銀のカリアティード 3

「復讐はなにも生まないぞ」 「当たり前だ。俺が何かを生むとしたら、それは復讐の後だ」 これは素敵にハードボイルドな物語でした。ラストに思わず、ぐすん。→ 感想

月光のカルネヴァーレ 白銀のカリアティード 2

―もう逃げろ、戦いはフォーラの役目だ! 黙れ、物語はまだ終わっていない。 「さよなら、フォーラ」 片腕で身体を起こしたノヴェラは、血でぬかるんだ床を這いながら妹の名を呼んだ。 もう瞳石には従えない。 僕が楽譜に刻むのは、弾丸の物語だ。 比較的いい…

月光のカルネヴァーレ 白銀のカリアティード 1

「ふつう、自動機械人形は命令がなければ生き物を殺しません」 「そうなの?」 「ええ。ですから命令がなくても殺せる自動人形は、人になれるかもしれない」 呟いた姉様の手が鞭のように伸びて、虫を握り潰した。 「……あなたは、何を殺せますか?」 何とも淫…