真夜中の五分前 side-A[amazon][bk1] side-B[amazon][bk1]
数少ないハードカバー作家。久しぶりの新作。
一卵性双生児の場合を除いて、この世界に自分とまったく同じ遺伝子を持った人間が生まれる確率ってどれくらいか知ってますか?そんな女性の妹は、十の二百四十乗分の一の確率を持つ一卵性双生児。意識をしないでも似たような趣味、好みを持ってしまう。その妹の婚約者に惹かれてしまう女性とひょんなことから(男女の関係ではなく)付き合うことになる主人公。
どう少なめに見積もっても十の二百四十乗分の一。
人類がクロマニヨン人辺りから今までと同じ歴史を三回くらい繰り返せば、一人くらいは出てくる可能性がないことはないみたい。
side-Aで繰り広げられたラブストーリィが、side-Bでサスペンスになる。
その展開が絶妙。やっぱりこの著者はいいですよ。大満足な1作。