扉は閉ざされたまま

扉は閉ざされたまま - 石持浅海
そこは友人の兄が経営するペンション。
大学時代のサークル仲間の集い。狙うはただ一人。
綿密な計画。用意された会話。そして最後の決意。
そこで伏見は新山を事故死に見せかけて殺し、仕上げとして扉を閉じた。
開くことが無いように・・・。


犯行シーンから始まるいわゆる倒叙もの。
気づかせぬよう、死体を発見されないよう皆を誘導する伏見。
観察眼の鋭さからその伏見の様子を怪しみ、誘導を阻止しようとする優佳。
閉ざされた扉の向こうにある死体を舞台に繰り広げられる推理劇!
ああ、やっぱりこの人の作品は面白い。
皆で食事をしながら話しているだけなのに、なんだこの緊張感は。
こういったものをミステリィというのだよ。そう言って人に勧めたくなる作品。