導きの星 Ⅱ 争いの地平

停滞した人類。再び日が昇ることはあるのだろうか。
人類と似た進化を遂げるオセノアに光を見出したい統連。
そのオセノアでは、スワリスとヒキュリジが相変わらず戦闘を繰り返している。
何としても止めさせたい司は、双方に戦争の愚かさを教え、話し合いに持っていく方針を決めた。
二手に別れ、お互いの強さをわからせるため、戦闘をコントロールする司たち。
だが、思惑は外れ、いつしか戦闘は過激になり……。


文明が発展すると、心の拠所を探す道が出てくるのは当然かもしれない。
そして宗教が発展する。
争いが無くなるのであれば悪いことではないが、それを口実にして争いが勃発するようでは、何のための拠所なのか。
他の惑星を通じて、過去の人類に、今の人類に対しての問いとも受け取れる今作。
そして神の思想とは異なる動きをする天体。日食、天体観測、天動説。
どこまで導くことができるのか。あるいは、いつしか追い抜かれることがあるのか。
文明を築く人々のシリーズ第二巻は、宗教戦争と天体観測の物語。


導きの星 Ⅱ 争いの地平 - 小川一水


次作の感想: 導きの星 Ⅲ 災いの空
前作の感想: 導きの星 Ⅰ 目覚めの大地