グレイ・チェンバー

それは突然現れた。カエルのような形態をしている肌色の生き物クラッド。
級長の如月を狙うかのごとく攻撃を仕掛けてくる。
クラス中がパニックに陥った中、現れた男女二人がクラッドを抑えた。
だが、如月はクラッドに刺され、獲物として狙われることになった……。


皆で力をあわせればなんとかなる。
それが甘い考えであることに気づき、命が狙われているということの事実が、徐々に高まってくるサスペンス。
途中で気づく、もうひとつの解。これは言ってはいけないこと。でも言いたくなること。
ぼくでも言うでしょうね。間違いなく。
そんな分解したクラスをまとめあげ、ついでに恋も実らせたりするシーンはニヤリとさせられました。
さすが。もっていきかたがうまい。
はじめから終わりまで一気読みさせてくれる学園パニックストーリィ。


ところで、この本のあとがきで初めて知りましたが、小川一水は河出智紀というペンネームでも書いてたんですね。
そっちもチェックしないと。


グレイ・チェンバー - 小川一水