半分の月がのぼる空 5

「ずっといっしょにいようね」
何気ない言葉。だけど大事な言葉。
里香の手術は成功したが、それは一時的なもの。
明日駄目になるかもしれないし、明後日駄目になるかもしれない。
五年後かもしれないし、十年後かもしれない。
それでも一緒に生きていくことを選んだ祐一。
そんなある日、祐一は里香の担当医、夏目に無理やり外へ連れて行かれて……


里香はいずれ自分の足を引っ張ることになる。
里香の母の言葉は重い。
祐一は実感できないだろう。頭ではわかっていたとしても。
だが、それでも決断した。無理な道でも。
今回はわりとかっこ悪くない祐一。成長したというところか。


もうひとつの物語。みゆきと司も結構盛り上げてくれてる。
こちらもどうなるのか楽しみだ。


読み終わったとき、ああいい話だったな、きれいに終わってるなと思ってたら、
もう1冊ぐらい出すとか。う〜ん、どうなんだろう。
読んでみたい気もするし、これ以上は蛇足なんじゃ、なんて気もする。
とはいえ、出たら読むんだろうなあ。
ここで終わってもなんらおかしいことはない。
きれいにまとめられたシリーズ第五巻。


半分の月がのぼる空 5 - 橋本紡


前作の感想: 半分の月がのぼる空 4