橋本紡

19―ナインティーン

「だけど、俺たち、半年後には……」 「それでもいいの」 ユキは断言した。 「だけどもいいの」 入間さんのゾクっとラブにニヤニヤして、綾崎さんの罵しられ青春にクスリ、紅玉さんの怠惰巫女受験物語に涙ぐんだり。→ 感想

半分の月がのぼる空 8 another side of the moon―last quater

「まさか裕一君、本当にキスするつもりですか?みんなの前で?」 夏目吾郎はニヤニヤ笑いながら、両腕を組んでいる。 「やっぱり結婚式はキスで終わらなきゃダメだろう」 「そりゃキスだよね」 同意したのは谷崎亜希子である。 ふたりは実に楽しそうに笑って…

半分の月がのぼる空7

明日があって、明後日があって、そうして当たり前のようにあたしは未来を信じている。誰だって、そうなのだろう。世界のあやふやさに怯えているくせに、どこかで甘えてしまってもいる。そしておそらく、そのほうが暮らしやすいのだ。下手に考えて足をとめて…

毛布おばけと金曜日の階段

「じゃあ、オレのやったことは無駄だって言うのかよ」 「無駄じゃないよ。前にも言っただろ、迷ったり遠まわりすること自体は全然悪くないって。大事なのは、迷ってるって自覚してるかどうかだよ」 「……」 「自覚してても、意地になって目を逸らしてるんじゃ…

半分の月がのぼる空6

ついに本編完結 → 感想

半分の月がのぼる空 5

「ずっといっしょにいようね」 何気ない言葉。だけど大事な言葉。 里香の手術は成功したが、それは一時的なもの。 明日駄目になるかもしれないし、明後日駄目になるかもしれない。 五年後かもしれないし、十年後かもしれない。 それでも一緒に生きていくこと…

半分の月がのぼる空 4 [amazon][bk1]

里香の手術は終わった。周りの医師は成功という。 だが、彼女に会うことができない裕一。 やがて、執刀医の夏目に呼び出される。 「おまえはもう、里香に会うな」 残酷なまでに下された言葉。なぜ・・・・・・? 今回は里香の登場がほとんどない。 代わりと…

半分の月がのぼる空 3

ちょっと体を悪くして入院した病院には、わがままで生意気で、でもかわいい女の子とがいた。そんな女の子と主人公が繰り広げる物語のシリーズ三作目。 だんだんふたりの仲がよくなり、だんだん女の子の具合が悪くなり。 僕自身、体が丈夫でないわりに、入院…