影 ≒ 光 シャドウ・ライト

陰陽師の家系で巨大な力を持つ星野宮。だが、現当主の子に問題があった。
双子の姉、御影は類まれなる才能の持ち主。弟の光輝は才能がまるでなかった。
父親の蔑む視線に耐えられなくなった光輝は、魔術師の誘いのもとに単身イギリスへ渡った。
父を倒す力を手にするために。
それから一年と四ヶ月たった日のこと……。


妖気を手に入れた人間の力を封じるため、退魔師として御影と光輝が動く。
わりとオーソドックスなストーリィ展開。
陰陽師といいつつ、呪系の力はあまり出てこなかったなあ。式神ぐらいか。


弟が大好きな姉と姉が大好きな弟。
でも、それがいやらしく感じないのは、文体のせいか展開せいか。ふたりの間の雰囲気はいい。
ただ、結構な分量になりそうな話を無理にまとめたのか、ところどころ物足りない。
シリアスなところは、もうちょっとゆっくりとした展開にしたほうがいいんじゃないかなあ、
なんて思ったりしますが、余計なお世話か。これからに期待したいですね。
第4回スーパーダッシュ小説新人賞佳作受賞作。


影 ≒ 光 シャドウ・ライト - 影名浅海