戦う司書と恋する爆弾

「ハミュッツ = メセタを殺せ」
自分のやることはただひとつ。他には何も覚えていない。
そこは死者の全てが「本」となる世界。
貴重であるがゆえに「本」は図書館に収められ、それを扱える司書は世界でも数少ない。
そんな司書の一人が、ハミュッツ = メセタ。最強の司書。
彼女を殺すためにコリオは記憶を奪われ、胸に爆弾を埋め込まれた。
ただひとつの命令を胸に向かった矢先で彼が出会ったのは、1冊の「本」だった……。


題名を見たときは、なんだこれは?と思ったけど、実は直球だったんだなあ。
不思議な世界の不思議な物語。変わった雰囲気が物語を包む。
第4回スーパーダッシュ小説新人賞大賞受賞作ですが、他の受賞作(「滅びのマヤウェル」「影 ≒ 光」)と比べて、最もラノベらしくない。ファンタジィ、いや、むしろ SF か?
時空を超えての恋。はたしてどちらが先に恋をしたのだろう?悩ましい限りだ。
個人的にはかなり好み。断然応援しちゃうね!
これからが楽しみな作家がまた増えました。


戦う司書と恋する爆弾 - 山形石雄