山形石雄

六花の勇者

「勇者の数は六人。それ以上ということも、それ以下ということも、絶対にありえん」 「だけど、現に七人いるのよ」 「そう、七人おる。どういうことじゃ」 めちゃめちゃ面白い。嫌疑をかけられたところからどうやって逃げ出すか、偽者はどうやって結界を作動…

戦う司書と世界の力

『なぜ、守るのです。こんなにも腐りきった世界を』 「世界が腐りきっていることなど、とうの昔に知っている」 ユキゾナが言い返す。 「腐りきっていようとも、この世界を守る。それが我ら武装司書」 絶望的かと思いきや、さすがハミュッツ……なんて思う余裕…

戦う司書と絶望の魔王

「武装司書も、神溺教団も、君も、誰も僕を止められないのか。僕は、最大限に譲歩しているんだぞ。誰でもいい。僕を止めてみろと言ってるんだ」 ルルタは空を仰ぐ。 「本当に誰も、僕を止められないのか。本当に僕は、こうするしかないんだろうか」 人を愛し…

戦う司書と終章の獣

「つまるとこ俺たちは、戦うしか能のねえ馬鹿どもだ」 ミレポックは、なんだか妙に楽しくなって答えた。 「その、戦うしか能のねえ馬鹿どもを、なんていうか知ってますか」 「知らんのかミレポ。武装司書っていうんだよ」 武装司書のプライドと、ハミュッツ…

戦う司書と虚言者の宴

オリビアは、何の力もないただの人でありながら、カチュア打倒に一役買った。ハミュッツと渡り合い、逃げ切った。そして、天国を滅ぼすというとてつもない戦いの契機まで作った。そんな戦いを乗り越え、全てに勝利を収めながら、あろうことか平穏な余生まで…

戦う司書と荒縄の姫君

「激励はいらないわね。感謝の言葉もいらないわね。決死の覚悟で臨んでいるあんたらに、そんなものはいらないわよね」 「なら、館長代行として、あんたらに命令を下すわ。たぶん最後の命令よ。良い子にして聞きなさい」 「人でなしのわたしだけどね、あんた…

戦う司書と追想の魔女

十年間、ハミュッツはベンド=ルガーを殺し続けてきた。 最初は反逆者を殺す砦で。次に、ベンド=ルガーのさまよう戦場で。そして、白煙号で見つけた、彼の意思を継ぐ者も、ハミュッツは殺そうとした。 それでも、ベンド=ルガーは生きている。 「ベンド=ルガー…

戦う司書と神の石剣

「たしかに、あんたの言うとおりよ。ミレポックを失うことはできない。その上で、あえて言うわ。ミレポックのことはもうあきらめている」 冷徹に、ゆるぎない口調でハミュッツが言う。 「すでに状況は取り返しのつかないところまで進行している。もっと早く…

戦う司書と黒蟻の迷宮

「俺自身が、裏切り者だからそう思うのかもしれないが、神溺教団は、徹底的にその事態に備えていたと思う。その部分では完全に神溺教団のほうが勝っていた」 「その、ある事態とは?」 「味方の裏切りだ」 反乱が勃発したバンドーラ図書館の物語 → 感想

戦う司書と雷の愚者

いや、マジで面白い → 感想

戦う司書と恋する爆弾

「ハミュッツ = メセタを殺せ」 自分のやることはただひとつ。他には何も覚えていない。 そこは死者の全てが「本」となる世界。 貴重であるがゆえに「本」は図書館に収められ、それを扱える司書は世界でも数少ない。 そんな司書の一人が、ハミュッツ = メセ…