M.G.H. 楽園の鏡像

「凌ちゃん、この遺体……変だわ……」
戻ってきた凌を見上げて、舞衣は言った。
「ああ、やはりそうか」
「気づいてたの?」
「うん……なにが原因だと思う?」
「わからないわ。中層ビルの屋上ぐらいから飛び降りたら、たぶんこんな傷になると思うけど……」言いかけて舞衣ははっとする。
「そんな……有り得ないわ」
「そうだ」凌が言った。「有り得ない。無重力状態の宇宙ステーションで、墜落死なんてね」

魅力的な謎に包まれた SFミステリィ感想