BLACK BLOOD BROTHERS S2 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集―

「相変わらず半端な剣を振るってるな、ジロー。つまらないだろ?おまえほどの剣士が?お前はいつもそうだった。人間のために剣を振るって何になる。いい加減、目を覚ませよ、ジロー。剣が泣くぜ」
ジローは黙ったまま台詞を聞いていた。それからコタロウに視線を移し、ミミコに移した。」
ミミコは言うべき言葉が浮かばず、黙ってジローの視線を見返した。」
すると、ジローは顔を伏せ、ニヒルな、しかし不適な笑みを浮かべた。」
「剣が泣く?戯れ言を。私の剣は『守る剣』。守るべきものを守り、誇るべき信念を貫くための剣。何故嘆くことがある」

笑いあり、ハードボイルドありとバラエティに富んだ短編集第二弾 → 感想