ブレスレス・ハンター 1

「これ……、銃か……?」
「櫂原くん、〈幻銃〉が出せるの?撃って!あいつを撃つの!早く!」
座り込んだままの理緒が、あえぎながら叫ぶ。
ボール状に絡み合った肉塊がじわりじわりと近づいてくる。エンブレムなしのふたりが放つショットガンは、一瞬の足止めにしかならない。
櫂原は、理緒に言われたとおり、銃を構え怪物と化したつぐみに向けた。

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