2006-07-15 メイド刑事2 book 早見裕司 「あの娘は、優しい娘だ。だが、心が弱かった。だから罪を重ねてしまったのだ。人を憎むのではなく、その弱さを憎むことを肝に銘じていれば、お前の任務は決して虚しいものにはならない。違うか」 葵は考えてみた。たしかにご主人様の言うとおりだ。葵が立ち向かわなければならないのは、人の心の弱さなのだ。葵自身も信じているではないか。自分の幸せは自分でつかまなければならない、と。 「おっしゃる通りでございます」 葵は、頭を下げた。 安定した面白さ → 感想