2006-09-11 黎明の戦女神4 book 中里融司 「そう、これは未来に必要な可能性。その可能性を、実際のものに変えるために……もう少し、この手を血に汚さなきゃ。この血が、明日を開くなら……」 唇を引き締め、続く言葉を飲み込んで、梓は背筋を伸ばす。 倒れた猛虎に惜別の思いを込めて、梓はそっと手を合わす。病室をあとにして、扉を閉めたとき、引き絞るような慟哭が聞こえた。 明日は、自分がその涙を受ける身になるかもしれない。 胸が熱くなるシリーズ最終巻 → 感想