2006-09-19 影踏みシティ book あらいりゅうじ 「ここんとこ、あたしたちの旅に目的ってなかったじゃない?ロビーは、あたしたちに数日分の目的を作ってくれた。こういうのって良いじゃない。得した気分」 恥ずかしくて慶太にはまともに見られなかったけれど、リオは嬉しそうに笑っていた。 ―そうか。僕とリオさんの旅に目的も目的地もないんだった。目的を決めてしまったら、それに向かって走らせなきゃならなくなる。 それは、なんだか、せせまこしくて、そして追い立てられるようで。でも、数日間だけの目的なら、あったって悪くない。 ―なら、こんなのも悪くない。 すがすがしい読後感のロードノベル → 感想