2006-11-28 マルドゥック・スクランブル The Second Combustion―燃焼 book 冲方丁 「お前を手に入れることに、理由などない……」 ぼそりと呟き、ハンドルを握りなおした。 「俺はお前をこの手に取り戻さなければならない……」 失点を取り消すのだ。人生の失点―ボイルド自身のあらゆるフラッシュバックを消し去る。全力をかけて過去を無に帰し、全てを新しく塗り替えなければならなかった。 「取り戻せないなら、お前を消すだけだ……最初からいなかったものとして」 追い詰めているはずのボイルドが追い詰められている感じに、胸が苦しくなります。→ 感想