2007-01-15 ηなのに夢のよう book 森博嗣 「なんか、元気がないね」 「そんなことありません」 「そう?」 「ちょっと、月を見て、悲しくなってしまったの」 「今日は、月は出ていないだろう」 フロントガラスに顔を近づけた。見える範囲の空は真っ黒だった。 「そのようですね。さあ……」彼女は息を吐く。「それじゃあ、行きますからね。覚悟していてくださいよ」 「ああ、じゃあね、出しておくよ」 「え、何をです?」 「月を」 次の作品から大きく動きそうな予感。ラストで涙。 → 感想