魔法の庭 1 風人の唄

「お主は知らんのだ。あの戦からこちら、春の訪れは年毎に遅くなり、冬の訪れは早くなっている。この土地は、凍っているのだ。ゆっくりと」
「そういうことだ」
「だから、氷姫の呪いをときに赴かねばならない」
「氷姫の……呪い?」
「知らぬのか?」
揶揄するように語尾を上げ、それから、シリエンは不意に声の調子を変えた。
「凍れ、凍りつけ、我が大地よ!
空の下、地の底までも氷と雪に閉ざせしめよ!
何人たりとも逃がすな、何人たちとも入れてはならじ、
ただひとり、我が心の庭のあるじを除いては」

これは素敵なファンタジーですね。貸してくれたリッパーさんに大感謝!!→ 感想