青年のための読書クラブ

「きよ子、ぼくは開けるぞ」
「……だめだ」
「汚れた空で困ってるやつ等を、見殺しにできるか。権力を求めたからといって、悪人だとも愚かだとも、ぼくは思わん。助けてやろう」
「そういうところが君の欠点だよ、時雨。君はいまに痛い目にあう」
「かまわん。……お涙頂戴はぼくもきらいだが、情けはべつに、堕落ではないのだ」

ああ、これ大好き。迫力でこそ「赤朽葉」に及ばないものの、まとまりでは上だと思います。感想